南京虫(なんきんむし=トコジラミ)に注意。 (皮膚科情報) | 札幌市中央区の皮膚科なら宮の森スキンケア診療室

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院長ブログ

南京虫(なんきんむし=トコジラミ)に注意。 (皮膚科情報)

いろいろな虫刺されがあります。蚊やブユ、ハチだけではありません。
南京虫を忘れてはいけません。
北海道で気温の低い冬はその被害は多くはありませんが、時々散見されます。
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南京虫はカメムシの仲間で、夜間に人やペットの血を吸います。幼虫で体調1~5ミリ、成虫でも体長5~8ミリです。

ベッドの骨組みや、ふすまと床の隙間などに潜伏します。刺されると劇的に痒く、体の柔らかいところに一度に複数個所刺されるのが一般的です。
最近は自宅だけでなく、ホテルなどで被害にあうケースが多いようです。海外からの渡航者のスーツケースなどの持ち物に潜んでいて、年中暖かいホテルの部屋の中で繁殖し、そこに泊まった人が被害にあうのです。
日本では戦後に大発生し、1970年代に沈静化していました。その後、DNAの変異で殺虫剤に抵抗する能力を付けて進化し、10年ほど前から再び被害が報告されるようになったのです。一般的な家庭用殺虫剤が効かず、「スーパー南京虫」とも呼ばれています。最近国内で南京虫による被害が増えているようです。
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日本ではまだ大きな騒ぎにはなっていませんが、アメリカでは社会問題になっているとのことです。ニューヨークの高層ビルやホテル、映画館などの店舗が、南京虫の駆除のために一時閉鎖されることがあるほどです。
今後温暖化に伴って南京虫の被害が増えていく可能性があります。
身に覚えのない劇的に痒い発疹を体のあちこちに見つけたら、南京虫を疑う必要があります。
ご注意を。
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<13/11/2019 札幌市 中央区 皮膚科 宮の森スキンケア診療室>