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起痒物質(痒みを起こす物質)あれこれ。最近の知見から。 (皮膚科情報)

最近までは、痒みを起こす物質(起痒物質)と言えば「ヒスタミン」でした。もちろん今でも最も重要な起痒物質であることに変わりはありません。
ヒスタミンとは、ご存知かと思いますが、肥満細胞などから産生され放出される物質で、発赤・痒み・浮腫(ふしゅ)・痛みや気管支収縮などのアレルギー症状を起こす原因となります。
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さて最近の研究で、アトピー性皮膚炎などにおける新しい起痒物質が明らかになりつつあります。
代表的なものに”IL-31(インターロイキン-31)” ”TSLP(thymic stromal lymphopoietin、胸腺間質性リンパ球新生因子)”などがあります。これらが痒みを起こすことに直接あるいは間接的に関わっていることがわかってきました。
また新たな痒みに対する概念として「アロネーシス(痒み過敏)」があります。これはアトピー性皮膚炎の患者さんによく見られる現象ですが、「通常であれば痒みを起こさないような刺激で痒みが起こってしまう状態」を意味しています。例えば温もったときに痒みを感じたり、汗をかいたときに痒みを感じたり、服を脱ぐときに痒みを感じたり、チクチクしたウールなどの素材が痒みを引き起こしたり、すべての知覚が痒みに向かってしまう現象を言います。なぜこのようなことが起こるのか。皮膚の真皮線維芽細胞から誘導される神経栄養因子の一つであるアーテミンが関係していると言われていますが、目下研究中のようです。
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さらに研究が進み、少しでも確実に痒みを抑えることが可能になればいいなあと思います。
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<21/09/2018 札幌市 中央区 皮膚科 宮の森スキンケア診療室>