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アトピー性皮膚炎のメカニズム、理研が解明。う~む。 (皮膚科情報)

先日、理研(理化学研究所)がアトピー皮膚炎のメカニズムを解明との報道がありました。
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理化学研究所は、アトピー性皮膚炎の原因遺伝子を突き止め、ワセリンを塗ると発症を予防できる可能性があるとの研究成果を発表した。新たな治療法や予防法の確立につながるという。
アトピー性皮膚炎を自然発症するマウスを作製し、病気の原因となる遺伝子変異を調べたところ、細胞の増殖や分化に必要なたんぱく質「サイトカイン」を伝達する「JAK1」分子の遺伝子配列に突然変異が生じていることを発見した。JAK1の異常が角質をはがす酵素「プロテアーゼ」にも影響し、角質による保湿効果が低下することで、アトピー性皮膚炎を招く――というメカニズムを解明した。
こうしたマウスの表皮に、JAK1の働きを阻害する薬剤や、保湿効果を高めるワセリンを塗布したところ、発症を遅延・予防できた。発症前に皮膚バリアの破壊を防ぎ、角質の適切な新陳代謝を促すことがアトピーの予防につながることが分かった。
l_kf_atopic_01
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160426-00000032-zdn_n-sci
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もちろんこれだけがアトピー性皮膚炎の原因ではありませんが、原因の一つである可能性が明らかにされたわけであり、大変喜ばしいことだと思います。
しかしながらワセリンや保湿剤の使用でアトピー性皮膚炎の発症や悪化が防げるというのは、かなり以前から言われていましたし、また日常の臨床においても実践されていることであります。
しかし現実にはそう簡単なことではないというのが本音です。
何となく”いまさら”感を感じるのは私だけでしょうか。