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お肌の基礎知識

Vol.56 毛穴から起こるお肌のトラブル

毛穴は立派な臓器です。何故なら、毛髪や毛根だけでなく、毛細血管、立毛筋、表皮細胞、汗腺、そして皮脂腺と多彩な組織が集合しています。体温調節機能を担うなど身体の恒常性の維持に役立っています。
毛穴は全身に存在しますが、顔の毛穴は皮脂腺が非常に発達していて、毛穴と言うよりは「皮脂穴」と言った方がわかり易いかもしれません。特にTゾーン、中でも鼻と鼻周囲の皮脂腺は特に大きく、同時に毛穴も開大しています。
この皮脂穴ともいえる顔の毛穴には様々なトラブルが起きます。

  • ⑴ニキビ
    なんといっても代表的なのはニキビです。毛穴に皮脂が詰まりアクネ菌が感染して起こります。男性ホルモンが多く活発な皮脂分泌が原因となる思春期のニキビだけでなく、ストレスや化粧、ホルモンバランスなどが原因となるアダルトニキビもあります。
    治療は抗菌薬の外用が基本ですが、最近はトレチノインやBPO(過酸化ベンゾイル)などが主流となりつつあります。しかしながらアダルトニキビの場合、外用のみでは改善が困難な症例も多く、ビタミン剤や抗菌薬の内服が必要となったり、漢方治療が効果的な場合もあります。
  • ⑵酒さ
    鼻や鼻周囲、眉間、頬などに紅班や毛細血管拡張(赤ら顔)、毛穴のざ瘡様丘疹などが見られる原因不明の慢性炎症性疾患です。血管拡張・収縮の機能異常、過剰な皮脂や毛穴に存在するデモデクス(ニキビダニ)の存在などが原因と考えられています。最近では胃内のピロリ菌の存在も原因の一つではと考えられています。ストレスの存在や日光の暴露で悪化することがあります。
    治療は困難な場合が多く、ニキビの治療に準ずることが多いですが、寛解を繰り返し慢性に経過することがしばしばです。
  • ⑶尋常性毛瘡(じんじょうせいもうそう)
    男子のひげに起こる毛包炎です。毛穴に存在する黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌が、ひげ剃りの際の細かい傷に感染するのが原因です。
    治療は、抗菌薬の外用が一般的ですが、感染が高度な時は抗菌剤の内服が必要になることもあります。剃り過ぎないようにするなど、ひげ剃りの際に肌を傷つけないようにする配慮や清潔に保つのも大切です。

その他、主に胸や背中、時に顔や首の皮脂の多い部分に生じる癜風菌(皮膚の常在真菌)が原因となるニキビによく似た「マラセチア毛包炎」、顔に好発し毛孔一致性に膿疱や赤い皮疹が生じる原因不明の「好酸球性膿疱性毛包炎」、ステロイド剤を多用しすぎて起こる「酒さ様皮膚炎」などがあります。