vol.19 肌荒れ(その1) | 札幌市中央区の皮膚科なら宮の森スキンケア診療室

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お肌の基礎知識

vol.19 肌荒れ(その1)

風邪は万病の元と言われるように、肌荒れはさまざまな肌のトラブルにつながります。いつも使っている石鹸や化粧品がしみて赤く皮膚炎を起こす、化粧のりが悪くなる、小ジワの原因になる等いろいろ挙げられます。肌荒れを簡単に定義すると「様々な要因により肌が乾燥し、皮膚表面の角質の剥がれ落ちが亢進した状態」と言えます。ではここでいう様々な要因とはどのようなものがあるのでしょうか。肌荒れの原因について考えてみましょう。

乾燥

乾燥肌の人は、その肌質より肌荒れを起こしやすい傾向があります。またそれ以外の肌質の人でも空気の乾燥する冬期間や、湿度の低い環境などで起こり得ます。またアトピー性皮膚炎の方は、皮膚のバリア機能が弱く刺激に敏感なことから、乾燥し肌が荒れやすい傾向にあります。

誤ったスキンケア

肌質に合わない洗顔、例えば乾燥肌の人が皮脂を落とし過ぎてしまった場合。また脂性肌の人でも、過剰な洗顔で皮膚のバリア機能を障害し、肌荒れに結びつくことがあります。
肌に合わない洗顔剤や化粧品を使用していると、肌は炎症を起こします。炎症を起こした肌は熱を帯び乾燥し、またバリア機能が低下するため水分が皮膚から逃げ、さらに乾燥し結果的に肌荒れを起こします。程度によっては治療の必要な皮膚炎に至ることもあります。

疲れ・ストレス

いまだに詳細は解明されていませんが、疲れやストレスによって自律神経系・ホルモン分泌の乱れにより肌荒れが起こります。原因としてこのような状況での皮脂分泌の亢進が挙げられます。本来皮脂は肌の乾燥を防ぎ、いろいろな刺激から肌を守ってくれるものですが、過剰な皮脂は逆に水分コントロールを乱し、むしろ結果的に乾燥させてしまうことがわかってます。さらに紫外線の影響で皮脂は酸化されます。この酸化した皮脂(過酸化脂質)が皮膚のバリア機能を低下させ、さらなる乾燥を生みます。このように疲れ・ストレスは肌荒れの原因となります。
科学的な裏付けがなくても、疲れやストレスの多い状況で肌だけは健康そのものなんてことはあり得ないことは実感できるはすです。

偏食

バランスの取れた食事は肌の健康に不可欠です。偏食、特に野菜や魚の摂取不足から、ビタミンAやビタミンB群が不足すると肌荒れを起こしやすくなります。お肌の基礎知識メモvol.7参照

次回は肌荒れ(その2)です。