嘘のような本当にある皮膚疾患「 アカツキ病 」  | 札幌市中央区の皮膚科なら宮の森スキンケア診療室

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院長ブログ

嘘のような本当にある皮膚疾患「 アカツキ病 」 

数多くある皮膚疾患の中で、その名前に少しばかり耳を疑ってしまうものがあります。
「アカツキ病」です。
アカは皮膚の「垢」のことです。ツキは「付いている」。
つまり「目で見えるほどに垢が皮膚に付いている」皮膚病ということです。
病気というより状態と言った方が正しいでしょうか。
これは特定の人に起こるものではなく、条件が揃えば誰にも起こりうることです。
顔面や体を洗わないまま放置することにより、垢やフケなどの剥がれた角質(鱗屑)が皮膚表面に厚く蓄積するに至った状態のことです。一般的には境界明瞭な黒色~褐色の角化性丘疹あるいは角化局面を呈します。時にイボのような疣贅状局面を現すこともあります。

どのような時に起こるのか。
元々の皮膚疾患が悪化することを恐れて患部を洗浄しない状態を続ける、といった心理的規制が要因となって起こることが多いようです。
また誤ったスキンケア、例えば”洗顔しない方が肌の健康に良い”といった誤ったスキンケアでも起こります。
その他、すり傷や熱傷、帯状疱疹や浸出液が多い湿疹などで、洗うことがが刺激になって疼痛を伴うような場合に洗浄を過度に控えてしまった場合などにも起こります。
治療は、まず洗うことです。こすり過ぎないようにソフトに、水やお湯で固着した角質を浸軟させて剝がすのです。

特殊な皮膚疾患のイメージがありますが、アカツキ病とまで言わなくてもこれに近い状態は日常的に起こります。
日常的な洗顔・洗浄は、お肌の健康を維持するための最も基本となるスキンケアなのです。
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<13/12/2021 札幌市 中央区 皮膚科 宮の森スキンケア診療室>