体内時計と皮膚の関係 その5(皮膚科情報) | 札幌中央区の皮膚科なら宮の森スキンケア診療室

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院長ブログ

体内時計と皮膚の関係 その5(皮膚科情報)

体内時計が刻む概日リズムとアレルギー症状との関連が明らかになりつつあることを、その3とその4で報告しました。
アレルギー症状を体内時計の観点からいかに抑えていくか、今後の研究が待たれます。
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皮膚と体内時計との関係に目を向けてみると、まだまだ研究は少ないですが、体内時計に着目したスキンケア技術の開発に取り組んでいる報告がありました。
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皮膚において外部からの刺激や異物、雑菌などの侵入を防ぐバリア機能や体内の水分の蒸散を防ぎ皮膚にうるおいを保持する保湿機能に関与しているフィラグリンというタンパク質があります。表皮の顆粒細胞で産生される塩基性タンパク質の一種です。
このフィラグリンを生み出す遺伝子の発現量が、日中に高まり夜間に低下することが明らかになったとの報告がありました。すなわち日中にバリア機能や保湿機能が高まるようにフィラグリン産生遺伝子(日中防御遺伝子と呼ぶらしい)が概日リズムを刻んでいることになります。この日中防御遺伝子の発現を高める成分を把握することは、バリア機能・保湿機能を高めるスキンケア化粧品の開発につながるとのことです。目下開発中とのこと。
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また別の研究では、皮膚の表皮角化細胞(培養)に過酸化水素水による酸化ストレスを加えると、時計遺伝子と皮膚の保湿の関わる蛋白質(フィラグリンなど)の産生を担う遺伝子の発現が乱れることが分かったとのことです。そこでこれらの遺伝子発現を活発にする成分の同定は、肌の保湿機能を高めるスキンケア化粧品への応用が可能になると報告されています。こちらも目下研究中のようです。
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体内時計と皮膚の関係の探求は、これからの新たな研究分野のようです。
個人的には今後の成果が楽しみです。
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<15/08/2020 札幌市 中央区 皮膚科 宮の森スキンケア診療室>