ビタミンCの発見と大航海時代 その② | 札幌中央区の皮膚科なら宮の森スキンケア診療室

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ビタミンCの発見と大航海時代 その②

リンドやクックの航海における壊血病と食事との関係の報告で、壊血病は防げて治療できる病気で、船員の食事に注意すればどうにかなるということがほぼ判明していました。しかしながら、クックはリンドと違い正式に医学や科学を学んでおらず対照実験をしなかったので、何が有効なのかはクックにもよく分からなかったようです。
クックと彼の部下の船医は、特に麦芽汁とロブ(柑橘類の果汁を煮詰めた濃縮ジュース)の評価が混乱し、効果があるのかないのかよくわからないと航海日誌に書いています。
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1780年に、英国海軍医ギルバート・ブレーンが西インド諸島艦隊司令部附の高級船医に任用され、リンドやクックの資料を研究したところ、麦芽汁以外にレモンやオレンジなど柑橘類が特に有効と確信しました。さらに上層部への嘆願書で「オレンジ・レモン・ライムなどで必ず予防や治療ができる」「麦芽汁はほとんど効果がない」と主張しました。
その後1795年に、ブレーンは英国の疾病障害局委員に任命されました。ブレーンは、1793年に知人の海軍幹部が西インド諸島への航海を行った際に、彼がが行った壊血病対策の助言により23週間無寄港でも壊血病の死者が出なかったデータを提示し、海軍の全船でレモン果汁を「毎日」食料に支給するよう説得しました。
これにより英国海軍における壊血病の発症は一掃されました。
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しかしながら、ブレーンもその後述べていますが、「なぜ壊血病に柑橘類が有効か」はまだ分かっていませんでした。
一方陸地においては依然として、母乳で育てられなかった乳児(現在はほとんど見られなくなったが、かつては穀物のみの人工栄養によって、また牛乳や粉乳による人工栄養の場合に、ビタミンCが少ない上に、それを加熱するためにビタミンCがこわされ壊血病になった)や、長期間包囲されていた兵士や住民(城を包囲し外界との接触を遮断する戦法によって)には相変わらず壊血病が発生していました。
続く。
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<06/06/2019 札幌市 中央区 皮膚科 宮の森スキンケア診療室>