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院長ブログ

日焼け止めクリームのSPF表示は数値が大きいほど効果がある? (皮膚科情報)

日焼け止めクリームに代表されるUVカット化粧品には、SPFといって紫外線をカットする数値が記載されています。いったいどれ位の強さのものが、紫外線から肌を守りつつ肌の健康が担保されるのでしょうか。
紫外線にはUVA(A波)UVB(B波)UVC(C波)があります。このうちUVC(C波)はほとんど地球には届きません。
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UVA(A波)は、紫外線の90%以上を占めていて、肌の比較的深いところにまで届き、シワやたるみの原因になります。
UVB(B波)は、肌の浅いところまでしか届きませんが、エネルギーが強く、日焼けやシミの原因となります。また肌の細胞の遺伝子に作用し皮膚癌の発生の原因になることがあります。
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SPFとは、このうちUVB(B波)をカットする能力を表現しています。SPF値は上限が50と決められています。ではSPF50が最も効果が高いのでしょうか。
実はSPF20以上は数値ほど効果に差がありません。
このことは次の図を見ればよくわかります。
WS000049
実はSPFが高ければ高いほど紫外線吸収剤が多く入っている可能性があるのです。
前々回のブログ(紫外線が強い季節です。上手に日焼け止めクリームを使いましょう)にも書きましたが、紫外線吸収剤は肌に重い負担をかけ、時に有害だったりします。
紫外線カットの効果と肌の健康との兼ね合いを言えば、SPFは25もあれば十分なのです。
大切なのはむしろ塗り方です。しっかりとやや厚みをもたせて塗ることです。
さらに日傘や手袋などの使用で物理的に紫外線を防ぐことも大切です。