Vol.60 ニキビの基礎知識 その③ | 札幌中央区の皮膚科なら宮の森スキンケア診療室

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お肌の基礎知識

Vol.60 ニキビの基礎知識 その③

ニキビ治療の実際

ニキビにはこの治療、と決まっているわけではありません。ニキビの症状に応じて外用薬や内服薬などを使い分ける必要があります。
塗り薬だけで足りる場合もあれば、漢方を含めた内服治療を必要とする場合もあります。

外用治療(塗り薬)

  • (A)抗菌薬
    ナジフロキサシン、クリンダマイシン、オゼノキサシン含有外用薬が存在します。
    いずれもアクネ菌の増殖を抑えてニキビを改善するのが目的で使用されます。
    代表的な商品名:アクアチムクリーム、ダラシンTゲル、ゼビアックスローション
    (ジェネリック製剤があるものもあります)
  • (B)外用レチノイド
    ディフェリンゲルが商品名です。含有されたレチイノイドの効果で、毛穴の角質を薄くして皮脂の貯留を防ぎ、ニキビをできにくくします。
  • (C)BPO(過酸化ベンゾイル)製剤
    べピオゲルが商品名です。BPO(過酸化ベンゾイル)にはアクネ菌に対する殺菌作用があり、また毛穴の角質を除去し皮脂の貯留を防ぎ、ニキビをできにくくします。
  • (D)BPO(過酸化ベンゾイル)と抗菌剤の合剤
    デュアック配合ゲルが商品名です。BPO(過酸化ベンゾイル)とクリンダマイシンの合剤です。
    アクネ菌に対する抗菌作用と、BPO(過酸化ベンゾイル)によってニキビをできにくくする両方の作用があります。
  • (E)外用レチノイドとBPO(過酸化ベンゾイル)の合剤
    エピデュオゲルが商品名です。レチノイドとBPO(過酸化ベンゾイル)の両方の効果で、毛穴に皮脂がつまりにくくし、ニキビをできにくくします。

内服治療

  • (A)ビタミン剤
    ニキビに効果的なビタミン剤の代表は、ビタミンB2、B6です。これらは皮脂分泌を調節し過剰な皮脂分泌を抑えます。
    ニキビの始まりは皮脂が毛穴に詰まることです。ニキビの元となる皮脂の過剰な分泌を抑えることで、ニキビの発現を抑えます。
  • (B)抗菌薬(抗生物質)
    ニキビはアクネ菌の感染で生じるものなので、アクネ菌を抑える抗生物質はニキビを抑制する効果があります。
    しかしながら、長期にわたる抗生物質の内服は、耐性菌ができてしまい抗生物質が効かなくなってしまう可能性があります。
    また体内、特に腸内の正常な細菌叢を乱してしまうなど健康を害する恐れがあるため、服用は炎症がひどい時など必要に応じて、短期間の服用が推奨されます。
    一般的には、アクネ菌に感受性のある、テトラサイクリン系、マクロライド系の抗生物質が用いられます。
  • (C)漢方薬
    外用薬の効果が乏しかったり、ビタミン剤や抗生物質の内服も十分な効果が得られなかったりした場合、漢方治療を選択することがあります。
    ① ニキビの性状で選択する
    感染・炎症が強く、化膿傾向の強い場合、感染を抑え炎症を抑える(清熱)効果のある漢方薬を選択します。
    個々のニキビの性状、体質、体格などを参考に方剤を選択します。
    十味敗毒湯、清上防風湯、黄連解毒湯、荊芥連翹湯、排膿散及湯など。
    ② お血があるかないか。
    血流が滞る(お血)と、様々な症状が出現します。手足が冷たいなどの冷え症、むくみ、便秘、生理痛や生理不順など。
    このような状態の時、特に女性の場合、頑固なニキビが見られることがあります。
    駆お血剤と言って、これらの症状に効果的な漢方薬を使います。
    桂枝茯苓丸、当帰芍薬散、加味逍遥散、桃核承気湯など。
    ③ 胃腸機能と関連してないか
    胃腸機能が衰え(脾虚)ていたり、また胸やけや吐き気を伴ったり(胃気逆)する時に、口の周りにニキビが出ることがあります。
    これらを改善する方剤を使うと効果的な場合があります。
    六君子湯、半夏瀉心湯、補中益気湯など。
    ④ その他
    ヨクイニンなど。

以上のような外用治療および内服治療を、単独かあるいは併用して治療していきます。