Vol.59 ニキビの基礎知識 その② | 札幌中央区の皮膚科なら宮の森スキンケア診療室

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お肌の基礎知識

Vol.59 ニキビの基礎知識 その②

ニキビの原因は様々です

大人のニキビは、思春期のものとは違い、肌状態に問題があることがわかっています。肌は弱酸性で、アルカリ性に傾いてもすぐに元に戻す力が肌には備わっています。しかしながら、ニキビができやすい肌は、この元に戻す力が低下し、さらには様々な刺激や細菌などから守ってくれるバリア機能も低下しています。
ニキビ発生のプロセスを「ニキビの基礎知識 その①」で考えてみました。今回は大人のニキビの原因について考えてみます。

  • ①肌の細胞の生まれ変わるサイクル(ターンオーバー)の乱れ
    肌の細胞は約6週間のサイクルで生まれ変わっています。初めの4週間は肌の元となる細胞(基底細胞)がその形を変え(分化)て一番表層(角層)の角化細胞へと変化します。次の2週間でバリア機能や保湿機能の獲得が行われます。成熟した角層はケラチンという蛋白質からなり、天然保湿因子と水分で満たされ、その周囲は丈夫な蛋白質でできた外壁構造である角化外膜で覆われます。これらターンオーバーが正常に行われた成熟したお肌では、十分なバリア機能と保湿機能が獲得され健康な美しい肌が得られるのです。
    しかしながらターンオーバーが乱れると、不完全なお肌(荒れ、乾燥)が出来上がり、ニキビのできやすい状態となります。つまり肌が荒れ、乾燥した状態では皮脂分泌が増え、またバリア機能の低下よりアクネ菌の感染を引き起こしやすくなるのです。
    ターンオーバーが乱れる主な原因として以下が挙げられます。
  • 1)紫外線
    紫外線は肌にダメージを与え、肌荒れを起こします。結果的に乾燥しニキビが出やすくなります。また肌のダメージを修復しようとターンオーバーが速まり、さらなる肌荒れの原因となります。
  • 2)ストレス
    肌の機能低下が起こり、ターンオーバーが遅くなります。すると古くなった角層がいつまでも留まり、角層が厚くなります。その結果、毛穴からの皮脂の排泄がうまくいかず皮脂が毛穴に貯留し、ニキビができやすくなります。
  • ② 睡眠不足
    私たちの身体は、24時間周期で体温の変動、睡眠と覚醒、ホルモンの分泌などを行っています。肌の再生に必要なホルモンに「成長ホルモン」があります。これは睡眠に連動して分泌されるホルモンです。眠らないと分泌されません。睡眠不足では十分な成長ホルモンが得られず、肌の再生がうまく行きません。結果的に肌荒れや乾燥肌が起こり、ニキビにもつながります。もちろん睡眠不足はストレスの原因の一つでもあります。①のように、肌の再生に悪影響を与えることもニキビの原因となります。
  • ③ホルモンバランスの乱れ
    女性ホルモンのうち「黄体ホルモン」は、皮脂分泌を増やし、角層を厚くする作用があります。厚くなった毛穴周囲の角層で皮脂の排泄がうまく行かなくなり、さらに過剰な皮脂分泌でよりアクネ菌の感染の機会が増えます。また生理前に肌が荒れやすくなる傾向があります。これらがニキビの原因となります。ホルモンバランスの乱れは、正確な機序などまだ把握されていませんが、頑固なニキビの原因の一つとなっています。
  • ④誤ったスキンケア
    肌のお手入れをするあまり油分の多い基礎化粧品を使い過ぎて皮脂を閉じ込める、など肌に負担をかけニキビの原因となることがあります。またニキビを治そうと過剰に洗顔し、かえって肌荒れや乾燥を呼び込みニキビの原因となることがあります。

このようにニキビの原因をある程度理解しておくと、どんな心掛けが普段から必要なのか、どんな治療が必要なのかが見えてきます。