vol.38 低温やけど | 札幌中央区の皮膚科なら宮の森スキンケア診療室

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お肌の基礎知識

vol.38 低温やけど

一般的にやけどといえば、熱湯・アイロン・炎など非常に熱いものに接触して起こるものです。しかしながら、通常ではやけどとはなり得ない温度でもやけどに至ることがあります。これを低温やけどと言います。例えば湯たんぽや使い捨てカイロなどで起こります。

原因は

比較的低い温度(42度~60度)のもの、例えば湯たんぽ、使い捨てカイロ、暖房の送風口などが長時間同じ部位に接触して起こります。たんぱく質は約42度で変性するといわれています。人間の組織も持続的に42度以上の熱刺激を受けると熱損傷が起こります。しかも時間が長ければ長いほど熱損傷は深部に至ります。すなわち低温でも接触時間が長いと深いやけどに至るのです。

特徴は

やけどはその熱損傷の深さに応じて1度・2度・3度に分類されますがお肌の基礎知識メモVol.13参照、低温やけどは見た目の印象と、実際のやけどの深さが大きく異なることがあります。やけどに気付いたときは、ただ赤いだけ(1度)でも、時間とともに進行し水泡ができ(2度)、さらに白っぽい壊死組織が生じてくる(3度)といったことがよくあります。つまり見た目に軽いやけどでも、実は深いやけどであることが多いのです。皮膚だけにとどまらず、さらに深い脂肪組織にまでやけどが及ぶことがあります。このため低温やけどは非常に治りにくく、また治ってもやけどの瘢痕が残りやすい特徴があります。

治療は

簡単には治らないという自覚、また時間と根気が必要です。外用薬(塗り薬)で治療しますが、やけどの状態によってさまざまな外用薬の使い分けが必要です。低温やけどは深いやけど(2度・3度)の場合が多いので、皮膚潰瘍治療剤を主に使います。また深いやけどは細菌感染を起こしやすく、抗生物質の内服が必要となることがあります。さらに付着した壊死組織が治癒を遅らせるため、メスや外科用ハサミで壊死組織を除去したりします。範囲が広く治癒が期待できない場合は、入院して皮膚移植などを行わなくてはならないことがあるので注意が必要です。
低温やけどに素人判断は危険です。より早く、よりきれいに治すためにも、迷わず病院での治療をお勧めします。