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お肌の基礎知識

vol.26 細菌が起こす皮膚疾患

誰の皮膚にも様々な細菌が存在します。そのほとんどは常在菌といって、あまり悪さをすることのない細菌です。しかし時に、これらの常在菌が原因となって様々な皮膚のトラブルを起こします。

いわゆる吹き出物

皮膚の中でも特に毛穴に多くの細菌が存在します。この毛穴の細菌が増殖し急性に炎症を起こした毛のう炎、これがさらに進行し皮下に硬いしこりができて膿瘍(膿のかたまり)をつくるせつ(おでき)などが代表的なものです。これらは、衣服の摩擦やひげそりなどの刺激、通気が悪く汗でむれるなどの原因で起こりますが、疲れやストレスで細菌に対する抵抗が落ちて起こる場合もあります。治療は抗生物質の内服と外用です。ひどいときは外科的に切開排膿(膿を出すこと)が必要になることもあります。
ニキビもアクネ菌が原因で起こります。しかしながら、慢性に続く頑固なニキビは、単に細菌が起こすというより皮脂分泌やホルモンなどと関係があり原因が複雑です。詳しくは(ニキビについて)を参照してください。

伝染性膿痂疹(とびひ)

主に黄色ブドウ球菌による、幼小児に多く見られるうつる皮膚病です。夏に流行することがあります。黄色ブドウ球菌は表皮を剥離する毒素を産生するため、通常とびひは水ぶくれで始まります。この水ぶくれは簡単に破れて、細菌を多く含んだ膿があちこちに広がって新しい病変を増やしていきます。治療は、抗生物質の内服と外用が基本です。最近は一般的な抗生物質が効かない黄色ブドウ球菌も出現しています。菌の培養と抗生物質の感受性検査(どの抗生物質が効くのか)が必要になるときもあります。

粉瘤の二次感染

皮膚の良性腫瘍の一つである粉瘤は、俗に脂肪の固まりと呼ばれています。実際は脂肪とは無関係なのですが、ころころと皮膚の上から固まりが触れることから、そのように呼ばれています。この粉瘤は時として細菌感染を起こし、大きく腫れ多量の膿が溜まることがあります(感染粉瘤)。感染の初期であれば、抗生物質の内服で収まることもありますが、たいていの場合外科的な切開排膿が必要になります。こうならないためにも、粉瘤がある場合は、小さいうちに切除するのが得策です。

湿疹の二次感染

様々な原因で起こる湿疹は、痒さゆえに掻くことによって二次的に細菌感染を起こすことがよくあります。また、湿疹の表面からジクジクと滲出液が出て、痂皮が付着する状態になることがあります(膿痂疹性湿疹)。これを放置すると、自家感作といって、全身性に新たな湿疹が増えていく状態が起こることがあるので注意が必要です。治療は、ステロイド剤を含めた抗炎症剤の外用と抗生物質の内服が一般的ですが、痒みが強い場合は痒み止め(抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤)が必要な場合もあります。