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酒さ と 口囲皮膚炎 と 漢方治療

数ある皮膚疾患の中で、診断が困難で治療に難渋する疾患の一つに酒さがあります。
また酒さの類縁疾患として口囲皮膚炎があります。

酒さは顔面に生じる慢性炎症性皮膚疾患です。
①毛細血管の拡張による赤ら顔が特徴です。
②毛穴周辺に起こる炎症による丘疹を特徴とします。
これらは、眉間・鼻部と鼻周囲・頬部・下顎の頤(おとがい)など顔面の中央部に集中します。
文献的に酒さの特徴を列挙すると分かりやすそうですが、実際訪れる患者さんの症状として、赤ら顔は軽度・皮疹も少ない・丘疹も少ない場合診断に苦慮します。
例えば、季節的な花粉症による皮膚炎、軽度のアトピー、化粧品等による皮膚炎、脂漏性皮膚炎などとの鑑別が難しいことが多くあります。
しかも長期にわたってステロイド外用を続けていた場合はさらに鑑別が困難になります。

一方口囲皮膚炎とは、鼻唇溝(ほうれい線)と口囲白唇部に紅斑と丘疹を中心とした皮疹が生じる疾患です。毛細血管の拡張はほとんど認めず、あっても軽度です。同様に皮疹が目の周囲に見られことがあります(眼囲皮膚炎)。
口囲皮膚炎は酒さの類縁疾患とされています。

これらに対する治療は
1)メトロニダゾール外用
   ロゼックスゲルと言われる処方薬です。現在のところ第1選択とされています。
2)抗菌薬
   ミノマイシン、ビブラマイシン、ルリッド、クラリスなどが効果的とされています。
これらが一般的ですが、すぐに効果は出ません。根気が必要です。
3)漢方治療
効果が十分でない場合は漢方薬が効果的なことがあります。
毛細血管拡張による紅斑は熱証ととらえることができます。
また血液のうっ滞としてお血と考えることができます。
これらを取り除くために清熱剤と駆お血剤が用いられることが多いです。
清熱作用のある方剤:白虎加人参湯、黄連解毒湯、清上防風湯、梔子栢皮湯、温清飲など
駆お血剤:桂枝茯苓丸、加味逍遙散など

酒さや口囲皮膚炎は体質や肌質が原因となる場合が多く、具体的な原因は不明です。
増悪緩解を繰り返し、短期間での解決は極めて困難です。
一喜一憂せず継続した治療が必要となります。
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<14/03/2026 札幌市 中央区 皮膚科 宮の森スキンケア診療室>