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上手にシャンプーしよう。 シャンプー剤の選択。 まずは界面活性剤を知ろう。

最近のシャンプー剤は、目的別・機能別に分けられて販売されています。
例えば、脂性肌向き(さっぱりタイプ)・乾燥肌向き(しっとりタイプ)、フケ対策(主な原因となるマラセチア菌を抑える抗真菌剤配合)など。
上手にシャンプー剤を選択する近道として、シャンプーに含まれる洗浄成分である界面活性剤から考える必要があります。
頭皮と毛髪の主な汚れは、皮脂による油汚れです。
脂汚れは、水洗いでは落とせません。
仲が悪いことを「水と油の関係」と表現しますが、実際に水と油は混ざり合うことがありません。しかし、界面活性剤を加えると簡単に混ざり合って、安定な乳化液をつくることができます。これはその構造上「水になじみやすい部分(親水基)」と「油になじみやすい部分(疎水基)」の両方をあわせもつという特徴によって、水と油の両者を結び付けるのです。ですから皮脂や油っぽい汗で汚れた頭皮や頭髪を、水だけで洗ってもこれらは落ちませんが、シャンプーすると界面活性剤の力で水とそれら油っぽい汚れが馴染み合って落ちるのです。

界面活性剤には大きく分けて、水に溶けた時に電離してイオンになる「イオン性界面活性剤」とイオンにならない「非イオン性(ノニオン)界面活性剤」があります。
さらにイオン性界面活性剤には、水に溶けた場合のイオンの種類により、”アニオン(陰イオン)界面活性剤”、”カチオン(陽イオン)界面活性剤”、”両性(陰イオンと陽イオンの両方を併せ持つ)界面活性剤”の3種に分類されます。
このように界面活性剤には、イオン性界面活性剤の3種類と非イオン性(ノニオン)界面活性剤の合計4種類があります。

まとめると以下のようになります。
①イオン性界面活性剤
アニオン界面活性剤・カチオン界面活性剤・両性界面活性剤
②非イオン性(ノニオン)界面活性剤

シャンプーに主に使われる界面活性剤は、「イオン性界面活性剤であり、その中でもアニオン(陰イオン)界面活性剤」です。
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<29/05/2023 札幌市 中央区 皮膚科 宮の森スキンケア診療室>