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汗 による かゆみ と 湿疹。それ 「あせも」 だけではありません。 

暑い日が続いています。毎日最高気温が30度越え。
こんな事記憶がありません。札幌では30度越えは年間数日が普通でした。最近はもう少し多かったかな。
まあ暑いのは嫌いでないので個人的には構いませんが、モフモフの愛犬は夏バテです。
さて、ここまで暑い日が続くと「汗が原因で痒くなる人」がさすがに多いです。
汗による痒み・湿疹は、全て「あせも」として一緒くたにされている印象が強いです。
いわゆる「あせも」に関してまとめてみました。
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①「あせも」
汗は汗腺という組織で分泌され、汗管という通路を通って皮膚の表面に出てきます。 この通路を通ることのできる汗の量はある程度決まっており、通りきらない量の汗をかくと皮膚内に汗がつまって取り残されます。この汗のつまりが割と皮膚表面の近く(角層)で起きると、直径数ミリの透明な水ぶくれがポツポツと現れます。これを水晶性汗疹と言います。これがいわゆる狭義の「あせも」です。これは痒くありません。また自然に消えてしまうことがほとんどで、特に治療の必要がありません。主に、額や頚部、胸、下腹部などに見られます。
この「あせも」がやや深いところ(表皮内)で起こると、汗の刺激で炎症が起こり赤い発疹が見られ痒みが生じます。これを紅色汗疹と言います。強い痒みを伴うことが多いです。一般的にはこれも「あせも」と言われています。
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②「汗によるかぶれ」
汗をたくさんかくと、汗の塩分やアンモニアなどが刺激となり皮膚に炎症が起こります。「汗によるかぶれ」と言ったらわかりやすいでしょう。これは「あせも」と混同されています。
汗を多くかくと汗の塩分やアンモニアが刺激となります。さらに汗を多く含んだ衣服が長時間肌と接触し、さらに擦れるなどの刺激が加わり炎症が悪化します。これはアトピー性皮膚炎などでバリア機能が低下していると、汗の刺激を多く受けこれらの症状が起きやすくなります。頚部や脇の下、肘や膝の内側によく見られます。
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こまめに濡れタオルで汗をふく、吸水性・通気性のいい素材の肌着を身に着ける、など工夫することである程度予防できます。
暑い夏を乗り切りましょう。
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<25/07/2021 札幌市 中央区 皮膚科 宮の森スキンケア診療室>