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化粧品は「水」「油」「界面活性剤」の3つの成分をもとにつくられる。その4(皮膚科情報)

化粧品は「水」「油」「界面活性剤」から成っています。あえて言えば、プラス「美容成分」です。
「水」「油」「界面活性剤」をうまく組み合わせて化粧品はつくられます。
これまで説明しました通り、「水」は水と水性成分(モイスチャー成分)、「油」は油性成分(エモリエント成分)のことです。
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シャンプー:水・60~80%、水性成分・5~20%、油性成分・0~2%、界面活性剤・10~20%
陰イオン界面活性剤が主な成分です。毛髪をしっとりさせる水性成分を多めに配合している場合もあります。
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リンス、コンディショナー、トリートメント:水・50~80%、水性成分・5~20%、油性成分・10~25%、界面活性剤・1~5%
陽イオン界面活性剤を使用することで毛髪の帯電を抑え、油性成分で毛髪の表面をコーティングすることで毛髪を保護、補修します。
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日焼け止め(ウォータープルーフタイプ、水を弾く):水・20~70%、水性成分・5~10%、油性成分・15~70%、界面活性剤・0~10%
W/O(油の中に水が存在する状態)型なので水分を弾きます。そのため崩れにくく持続性に紫外線をカットします。紫外線吸収剤・散乱剤を多めに配合できるため、SPFやPAは高くなります。
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日焼け止め(ジェル、乳液):水・60~80%、水性成分・5~20%、油性成分・0~20%、界面活性剤・1~10%
O/W(水の中に油が存在するタイプ)型であったり、オイルフリーなので洗い流しが容易です。その反面、持続性、紫外線カットの効果は低い傾向にあります。
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リップアイテム(スティック、バーム、グロス):水・0~1%、水性成分・0~1%、油性成分・98~100%、界面活性剤・0~1%
ほぼ油性成分でできています。油性成分の種類によって硬さが変わります。
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以上のように、「水」「油」「界面活性剤」の配合割合で、その化粧品の特徴・機能・目的がわかります。
化粧品は「化学の産物」であることがお分かりになったでしょうか。
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<16/01/2020 札幌市 中央区 皮膚科 宮の森スキンケア診療室>