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院長ブログ

糖尿病と皮膚の関係 (皮膚科情報)

糖尿病を患っている方は、様々な皮膚病変を認めることが多いです。そのうち最も頻度が多いのは”皮膚の乾燥とそれによる湿疹”です。これは意外と知られていません。
これは糖尿病のコントロールが悪いほど、乾燥による皮膚障害が多い傾向にあります。
何故なのでしょうか。
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一つは、「発汗の低下」です。糖尿病の方は、高血糖状態が続くと自律神経を侵され発汗が低下します。神経障害を伴わない軽度な糖尿病でも発汗の低下が見られるようです。皮膚の角質水分量は湿度などの外的環境、セラミドや天然保湿因子などによる水分蒸散防止作用などで調節されていますが、実は”自然発汗される汗による水分補給がかなり多い”のです。ですから、発汗が減少すると自ずと皮膚は乾燥します。
もう一つは、糖尿病の特徴である多尿による「脱水傾向」が原因となる皮膚の乾燥です。糖尿病は、特にコントロールが不良の場合、血液中に高分子量の血糖(ブドウ糖)が多く存在するため血液を希釈しようと血管外の組織から血管内に水分を移動させます。そのため血液量が増し尿量が増加します(浸透圧利尿)。結果的に脱水傾向となり、口の渇きが起こったり皮膚が乾燥したりします。
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皮膚が乾燥すると外界からの刺激に弱くなり、掻痒を感じやすくなり、乾燥性の湿疹が生じやすくなります。しかしながら全身的に発汗が減少皮膚の乾燥が進んでも、その代償として顔や手のひらや足の裏からの発汗が増えやすい(代償性発汗亢進)ことがわかっています。このため皮膚の乾燥が見落とされやすいのです。
乾燥性の湿疹に対しステロイド外用などの治療が行われますが、それだけでなく皮膚の保湿を合わせて行う必要があるのです。
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最近糖尿病の治療薬としてSGLT2阻害薬の使用が始まりました。これは画期的な糖尿病治療薬である反面、脱水を起こしやすい特徴があります。糖尿病を患っている方に対する、保湿を中心としたスキンケアの重要性がさらに増すことが予想されます。
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<04/09/2016 札幌市 中央区 皮膚科 宮の森スキンケア診療室>