札幌市中央区の皮膚科 宮の森スキンケア診療室

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院長コラム

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乾燥肌のどこがいけないの?

お肌の科学ゼミ

お肌の科学ゼミ

乾燥肌がよく話題にあがる昨今です。保湿をしましょう、肌の乾燥を防ぎましょう、と言われますが、乾燥肌のどこがいけないのでしょうか。

肌が乾燥すると起こる8つの変化

①表皮のバリア機能が低下しアレルゲンなどが侵入しやすくなる

アトピー性皮膚炎の悪化や痒みの増強をもたらします。

②皮膚からの水分の蒸散が増加し角層内水分量が低下する

バリア機能低下に伴い皮膚からの水分の蒸散が増加し角層内水分量が低下します。

さらに乾燥が進み悪循環に。

③天然保湿因子(NMF)が失われる

遊離アミノ酸や尿素などの天然保湿因子(NMF)が失われます。

これもさらに乾燥が進む原因となり悪循環に。

④肌理(きめ)が乱れ、小じわの原因になる

放置すると深いしわに。老化を助長します。

⑤角層が肥厚する

角層剥離酵素の活性が低下し、角層の剥離が停滞し角層が肥厚します。

これにより肌の透明感が減りくすんだ色になり、滑らかさが失われ柔軟性の低下したゴワゴワ肌になります。

⑥柔軟性に富んだ肌が失われ、肌の老化が進行する

角層剥離酵素とは異なりますが、角層の生まれ変わり(ターンオーバー)に関与するKallikrein-7(KLK7)というタンパク質があります。

乾燥した肌では、この合成低下も認められます。KLK7は老化とともに発現が低下し角層の肥厚に一役買っています。単なる季節的な乾燥とは異なりますが、年齢とともに進む乾燥では重要な要素です。

このKLK7は、皮膚の弾力性と関連があることも最近の研究で明らかになっています。これが低下すると表皮が肥厚し、さらにソフトな柔軟性に富んだ皮膚が失われます。

またKLK7は、表皮と真皮を区切る基底膜の構成タンパク(ラミニン332、4型コラーゲンなど)の発現を促進させることがわかっています。KLK7の低下はこれらの発現を低下させることになります。

実は基底膜の乱れと肌の老化との関連性が指摘されているのです。紫外線による肌の光老化は、紫外線の影響で基底膜が乱れるのが原因と言われています。

⑦乾燥性の皮膚の内部では微弱な炎症が起こっている

乾燥した皮膚では炎症性サイトカインであるIL-1α(インターフェロン1α)が発現し、微弱な炎症が起こっています。

これにより皮膚内部では酸化ストレスが高まっています。放置すると肌の老化につながります。

⑧神経線維のC繊維が活性化する

痒みは肌の比較的浅いところ、表皮と真皮の境界部の真皮側に存在する知覚神経終末で感知され、大脳皮質で認識されます。

肌が乾燥するとこの知覚神経(C繊維)は、より皮膚の表面に近い表皮内にまで侵入・増生し、様々な刺激により直接活性化し、わずかな刺激でもより多く痒みとなって大脳皮質に伝達されるようになります。

乾燥肌を放置しないことが大切

単なる乾燥と思われがちですが、実はお肌において様々な変化が起こっており、放置すると更なる乾燥を惹起し更には肌の老化を進行させるのです。

年齢を問わず乾燥肌にご注意を。

この記事の監修者

Introduction

宮の森スキンケア診療室 院長 上林淑人

上林 淑人

宮の森スキンケア診療室 院長

経歴

医学博士

平成2年 札幌医科大学医学部 卒業、皮膚科入局

平成4年 形成外科入局

平成6年 医学博士号取得。

旭川赤十字病院、室蘭市立病院に赴任

平成10年 宮の森スキンケア診療室 開院

専門・所属学会

  • 日本形成外科学会専門医
  • 皮膚腫瘍外科指導専門医
  • 日本皮膚科学会
  • 日本臨床皮膚科医会
  • 日本東洋医学会
  • 日本癌学会
  • 日本熱傷学会正会員


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