震度6弱 その5 そして<終わりに> | 札幌中央区の皮膚科なら宮の森スキンケア診療室

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院長ブログ

震度6弱 その5 そして<終わりに>

何とか脱出して福岡空港に行く目途が立ちました。その後、午前8時半ごろ別府からタクシーが到着し、ご厚意に甘えてご一緒させて頂きました。
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御主人は、姫路で瓦屋根の会社を経営する社長さんでした。阪神大震災も被災したらしく、その時もすごかったと語ってくれました。
タクシーの中ではいろいろな話をしました。北海道にも何度か来たことがあるらしく、北海道旅行の話で盛り上がりました。タクシーの中で名刺交換をさせて頂き、ご主人の仕事の話や、家屋の屋根や使われる瓦の種類や時代の変遷など、大変ためになる話も聞けました。
それにしても見ず知らずの自分たちを快く乗せてくれた懐の大きさを感じ、感謝しきれませんでした。
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さてタクシーに乗ったからもう安心と言うわけではありませんでした。運転手さんは予想していましたが、道路はあちらこちらで通行止めです。土砂崩れなどがあるのでしょう。まず別府に行って、北九州近くまで行き、そこから福岡を目指す大きな迂回が確実だとの事でした。途中別府のあたりでは家の塀が崩れていたり、道路の上に大きな岩が転がっていたり、かなりの地震の痕跡を目の当たりにしました。途中、停電の復旧のためでしょうか、多くの九州電力の作業車とすれ違いました。”災害復旧”と横断幕を張り付けた自衛隊の車列ともすれ違いました。
午前10時頃でしょうか、なんとタクシーの中でも緊急地震速報が鳴り、”地震です地震です”と、けたましく鳴り響きました。車の中にいると揺れはわかりませんでした。
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約5時間かかって福岡に到着しました。ご一緒させて頂いたご夫婦が泊まる天神にあるホテルが終点です。姫路のご夫婦に厚くお礼を言って別れました。福岡市内に無事に到着しましたが、熊本・大分と大変な異常事態が起きていたにも関わらず、福岡市内はごく普通の日常光景でした。ビジネスマンが行き交い、笑顔の買い物客がたくさん普通にショッピングを楽しんでいました。まるで別世界に入り込んだような気持ちでした。
何はともあれ福岡発新千歳行きの飛行機に間に合いました。言葉少なに疲れた体を引きずって無事帰宅しました。
後で、姫路の会社社長さんからメールが届きました。博多で一泊して旨いものでも食べて翌日帰ると言っていましたが、結局ホテルには泊まらずその日のうちに新幹線で姫路に帰ったとのことでした。その気持ちが痛いほどよくわかりました。
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<終わりに>
学会ついでに立ち寄った由布院(湯布院)で大変な経験をしました。しかしながらいまだに余震が続く熊本の被災地では、自分が見たそして経験した以上の大変な災難に遭遇しています。数多くの死傷者が出ただけでなく、いまだに家に帰れない長期間の避難生活を強いられている人々が多数います。
それに比べれば、自分の経験なんぞは小さいものかもしれません。
しかしながらどうしてこのようなことをブログにしたのか。決して自慢しようなどとは思っていません。記憶が薄れないうちに備忘録として書き留めるべきと判断したのです。何故なら、圧倒的な自然の力の前に無力であることを悟り、あまりに非日常的な激し過ぎる経験をすると、大袈裟かもしれませんが人生観が変わってしまうからです。大地震や震災が自分の身近で起こる可能性は誰しもあります。自分のように旅先で遭遇することもあるのです。そんな時に自分の経験を通して、備えたり参考にしたり反面教師にしたり、いろいろ役立てて頂ければ幸いと考えています。
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地震前日ののどかな由布院(湯布院)と由布岳