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院長ブログ

保湿剤を効率的に使う(量、回数、剤型) (皮膚科情報)

アトピー性皮膚炎の方は、日常の保湿剤の使用により、お肌の角質水分量の維持だけでなく、湿疹などの発生や悪化を防ぐことが出来ます。また一般的に保湿剤の使用は、お肌の健康維持だけでなく、シワの発生の予防にもつながりアンチエイジングとしても重要です。
学校や仕事があるとどうしても時間の制約があり、必要な時に保湿剤を使用するのが困難であったりします。そんな中で効率よく保湿するのが大切だと思います。
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たくさん塗った方が保湿効果が高いような気がしますが、摘量の目安(指の先端から第一関節までチューブからの外用薬を伸ばした量”1FTU=ワン・フィンガー・チップ・ユニット”を0.5gとして、これを両手のひら相当の範囲に塗布する)を塗った場合を基準にして、それ以上の量を塗っても保湿効果に影響しないという研究結果が出ています。ですから塗れば塗るほど保湿効果が高くなるわけではないのです。かえってべたつき感が不快の原因になるかもしれません。適量をしっかり塗るのが大切です。
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また”一日1回塗るより、一日2回塗った方が明らかに保湿効果が高い”という研究結果が出ています。特に忙しい朝に保湿剤を塗るのは大変煩わしいですが、朝と夜(可能なら入浴後)の2回の保湿剤の塗布が効果的です。
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剤型によっても若干の保湿効果の違いが生じます。ヘパリン類似物質含有保湿剤(ヒルドイド等)の場合、”ローション剤の方が、クリーム剤(ソフト軟膏を含む)よりも10%程度保湿効果が高い”ようです。しかしながら使用感も重要な要素です。”手早くローションで保湿するのが好き”と言う人もいれば、”クリーム剤の使用の方が保湿された感じが高くて好き”と言う人もいます。また”夏はローション冬はクリーム”といった使い分けも賢い使い方です。スペックにこだわらず、自分にとって心地よい保湿剤の選択が継続した保湿につながります。
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<24/09/2017 札幌 中央区 皮膚科 宮の森スキンケア診療室>